言語資産管理(言語資産登録)

目次


    言語資産とは

    本システムにおける言語資産には「TM(翻訳メモリー)」、「用語集」「参照ファイル」の3種類があります。「TM(翻訳メモリー)」と「用語集」は原則としては原文と訳文のペア(TU=Translation Unit)を1行としてカウントします。言語資産は以下の3つの方法で登録することができます。詳細は後述のセクションをご確認ください。登録した言語資産は、本システムのQuick PEおよびカスタマイズ(LAC)で利用できます。
    • (1) お客様のお手元にある言語データをインポートする。
    • (2) インターネット上のテキスト(またはお客様のファイル)からAIを活用して言語データを抽出し、アラインしたデータをインポートする。
    • (3) 本システムで提供されているストックデータをインポートする。

     

    サービス 利用方法 TM
    (ストックデータ以外)
    TM
    (ストックデータ)
    用語集 参照ファイル
    Quick PE 用語集として選択 - -  
    翻訳メモリーとして選択 -  
    参照ファイルとして使用
    QuickMT 参照ファイルとして使用
    カスタマイズ(LAC)
    (カスタムMTモデル管理)
    追加学習の教師データに利用して追加学習モデルを作成  
    汎用/カスタムMTモデルに設定して用語集設定モデルを作成 - -  
    本システムでサポートする言語資産の言語ペアは英日/日英のみです。
    登録される言語資産のTU数は、組織ごとに設定されているTU数上限による制限の対象となります。保有している言語資産のTU数が上限を超過した場合は、言語資産を削除していただくか、TU数上限を拡張(追加購入)していただくようお願いいたします。
    カスタマイズ(LAC)を含むプランの契約期間に登録した言語資産およびカスタム機械翻訳モデルのデータは、そのプランの契約期間終了後、一定期間が経過すると完全に削除されます。契約期間が終了する前に言語資産データをエクスポートしておくことをお奨めします。また、トライアル期間に登録した言語資産およびカスタム機械翻訳モデルのデータは、トライアル期間終了後は即時に削除されます。契約期間にデータを引き継いでご利用いただくことはできませんので、ご了承ください。

    言語資産一覧画面の見方

    本画面では、お客様のお手元にある言語データをインポートして言語資産を新たに登録します。元となるファイルの形式と以下の表を参考にインポート区分を選択してください。ファイルを指定して言語を設定し、[インポート] ボタンをクリックするとインポートの処理が開始されます。

    言語資産をインポートする際に、原文と訳文の言語を手動で指定する必要があります。本システムでサポートする言語資産の言語ペアは英日/日英のみです。元となるファイルの内容に応じて言語を指定してください。 

    登録される言語資産のTU数は、組織ごとに設定されているTU数上限による制限の対象となります。保有している言語資産のTU数が上限を超過した場合はシステム管理者よりご連絡差し上げますので、言語資産を削除していただくか、TU数上限を拡張(追加購入)していただくようお願いいたします。

     

    言語資産登録画面の見方

    お客様のお手元にある言語データのインポート区分は以下のとおりです。元となるファイルと言語資産の種類に応じて最適な方法を指定してください。登録される言語資産名の初期値は、元となるファイルのファイル名(拡張子を除く)となります。※以下 ★はオススメ度を表します。

     

    種類 インポート区分 説明 元となるファイル サポートする
    ファイル形式
    処理時間 言語資産の
    品質
    TM TMXアップロード
    (※1)
    翻訳メモリー(TMX)をそのままTMとして登録します。変換処理を行わないため、短い処理時間で品質の高い言語資産を登録できます。 TMX形式のファイル tmx ★★★ ★★★
    TM変換 原文と訳文が対になっているバイリンガルファイル(1ファイル)からTMを作成します。 バイリンガルファイル xliff、csv、tsv ★★ ★★
    TMアラインメント
    (※2)
    原文と訳文それぞれのモノリンガルファイル(2ファイル)からTMを作成します。アラインメント処理を行うため処理時間は長くなりますが、さまざまな形式のファイルからTMを作成することができます。原文ファイルと訳文ファイルは同じ形式としてください。 原文と訳文の各モノリンガルファイル docx、xlsx、 pptx、txt、html ★★
    TM生成 (AI活用)
    (※2, 3)
    原文のモノリンガルファイル(1ファイル)のみからTMを作成します。機械翻訳エンジン(※3)により訳文を生成する処理を行うため処理時間は長くなります。元となるファイルが原文ファイルしか存在しない場合にご利用ください。インポートできるのは20,000TU(行)以下の原文ファイルです。
    生成される訳文の精度は高くないため、一覧画面の [編集] 列の アイコンをクリックして言語資産エディターで内容を編集してください。
    原文のモノリンガルファイル docx、xlsx、pptx、txt、html
    用語集 用語集変換
    (※1)
    用語集形式のファイルの内容をそのまま用語集として登録します。短い処理時間で品質の高い言語資産を登録できます。 用語集形式のファイル xlsx、csv、tsv、tbx ★★★ ★★★
    対訳用語集抽出 原文と訳文が対になっているバイリンガルファイル(1ファイル)から用語集を作成します。頻出用語を抽出する処理を行うため処理時間は長くなります。用語抽出の精度は高くないため(用語の原文または訳文が欠けているなど)、一覧画面の [編集] 列の アイコンをクリックして言語資産エディターで内容を編集してください。 バイリンガルファイル xliff、csv、tsv、tmx
    用語集抽出 原文のモノリンガルファイル(1ファイル)のみから用語集を作成します。頻出用語を抽出する処理を行うため処理時間は長くなります。元となるファイルが原文ファイルしか存在しない場合にご利用ください。登録される言語資産には訳文が含まれませんので、一覧画面の [編集] 列の アイコンをクリックして言語資産エディターで内容を編集してください。 原文のモノリンガルファイル docx、xlsx、pptx、txt、html、csv、tsv、srt、md、tmx、xliff  
    参照ファイル 参照ファイル RAGで使用するモノリンガルファイルを言語資産として登録します。 モノリンガルファイル .docx, .xlsx, .pptx, .txt, .html, .csv, .tsv, .srt, .md, .tmx, .xliff, .tbx, .pdf, .json, .jsonl, .xml ★★★★ ★★★
    (※1) インポート区分「TMXアップロード」「用語集変換」では、原則として元となるファイルのデータをそのままインポートするため、すべてのデータが言語資産として登録されます。ただし、元となるファイルで原文が含まれていない行が存在する場合、その行はインポート時に強制的に削除されます。そのため、元となるファイルと言語資産の行数が一致しない場合がありますのでご了承ください。
    (※2) インポート区分「TMアラインメント」「TM生成 (AI活用)」では、[Leftover判定基準] として、元となるファイルから言語資産として採用するデータの基準を指定する必要があります。
    (※3) インポート区分「TM生成 (AI活用)」では機械翻訳エンジン「みんなの自動翻訳@KI」を使用して訳文を生成します。インポートのたびに種別を選択することができます。
    tmxファイルの文字コードは、UTF-8およびUTF-16をサポートしています。html、tbx、xliffファイルではUTF-8のみサポートしています。 その他のテキストファイル(csv、tsv、txt、srt、md)では、文字コードがUTF-8でないファイルも内部の処理でUTF-8に変換した後にインポートされるため、任意の文字コードのファイルを使用できます(文字コードを正常に変換できない場合はエラーが発生します)。
    「tbx」は、Term Base eXchangeの略で、用語データ向けの標準データ形式の一種です。主要なCATツールで用語集の取り扱いに使用されますが、XMLデータのためテキストエディターやXMLエディターで処理することも可能です。

    LeftoverTMと判定基準

    言語資産としてTMを登録する際、一部のインポート区分では、元となるファイルから言語資産として採用する基準を指定します。本システムでは、このように基準を満たさないデータはノイズ(誤訳や対応ずれ)であり、そのままの状態ではTMに適さないデータであるという考えから、TMには採用せず「Leftover」として取り扱います。ノイズのみを集めたTMが「LeftoverTM」です。

    元となるファイルのデータによっては、判定基準を満たすデータのみを集めたTMとは別に、判定基準を満たさないデータのみを集めたLeftoverTMが登録されます(登録される言語資産名の末尾に「(LeftoverTM)」が自動的に付与されます)。以下を参考にして判定基準を指定してください。

    • きつめ (ノイズが減る):きつい基準で判定するため、採用されるデータ(TU数)は少なくなりますが、ノイズも減ります。ノイズが多く含まれているファイルから、できるだけ品質の高いTMを作成したい場合に指定してください。
    • おすすめ:初期値です。「きつめ」「ゆるめ」のどちらにも該当しない場合に指定してください。
    • ゆるめ (ノイズが増える):ゆるい基準で判定するため、採用されるデータ(TU数)は多くなりますが、その分、ノイズも増えます。元となるファイルのデータをできるだけTMに採用したい場合に指定してください。
    LeftoverTMも、通常のTMと同様に各種処理(原文/訳文の編集、結合、エクスポート、カスタム機械翻訳モデル管理での利用)が可能です。必要に応じて原文/訳文を編集(更新)してご利用ください。
    元となるファイルにノイズが含まれない場合はLeftoverTMは作成されません。逆に、元となるファイルにノイズが多い場合、非常に稀にデータがすべてLeftoverTMに含まれることになり、メインのTMにデータが含まれない可能性もあります。登録されたTMのデータが意図したものでない場合は、判定基準を変えて再度、インポートをお試しください。

    用語集内で重複する用語について

    用語集には重複する用語(対訳)を登録することができますが、用語集として参照する場合でも、用語集設定モデルに組み込む場合でも、原文に対する訳文は一意とすることをお奨めします。ただし、以下のように、単語ごとの訳文と複合語の訳文を変えたいケースも考えられます。
    英語
    日本語
    asset 資産
    management 管理
    asset management アセットマネジメント

    このような対訳を含む用語集で用語集設定モデルを作成した場合、そのモデルを利用して原文(この場合は英文)を機械翻訳すると、原文の長さが長い用語が優先して訳文が採用されます。上記例の場合、原文に"asset management"が登場すると訳文としては「アセットマネジメント」が優先して採用されるため、この原文が「資産管理」と出力されることはありません。

    用語集内の対訳はインポート後に言語資産エディターで編集できます。その際に重複を検出することも可能ですので、ご利用ください。用語集内に重複があっても後続の処理上は問題ありません。
    本システムで想定している用語集は、専門用語や製品名、固有名詞など、文脈で変化することがあまりない用語を集めたデータです。たとえば、英日の用語集を作成する場合、単数形と複数形、2つの原文(用語)を別の対訳として登録しておけば訳文を統一できますが、逆方向である日英の用語集の場合、1つの原文に2つの訳文を登録しても、機械翻訳において自動的に使い分けられることはありません。文脈に応じて単数形/複数形が変わるような用語は用語集に登録しないほうがよいと言えます。

    みんなの自動翻訳@KIの種別について

    みんなの自動翻訳@KIには以下8つの種別が存在します。種別ごとの特性は以下のとおりですので、目的に応じて選択してください。
    • 汎用NT:分野を問わず活用できるエンジンです。
    • 特許NT:特許翻訳専用に構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • 金融サービス:金融サービス関連の翻訳専用に構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • 金融NT (IR/適時開示):金融関連のうちIR/適時開示情報の翻訳専用に構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • 法令契約NT:法令契約関連の翻訳専用に構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • サイエンス:生物・医学分野を中心とした学術論文などに適した分野の翻訳専用に構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • 特許審決等:特許関連の中でも特許出願の拒絶理由通知書や審決情報等の翻訳向けに構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    • ニュース:新語、新トピックや時事の話題を含むニュースの翻訳向けに構築され、特有の用語や言い回しにも対応したエンジンです。
    NTはニューラルネットワークを利用した第2世代エンジンを意味します。どのエンジンを指定するか迷う場合は、「汎用NT」を選択することをお奨めします。

    言語資産の登録にかかる時間について

    言語資産登録メニューでインポートしたファイルが言語資産として登録されるまでには一定の時間を要しますのでご了承ください。処理にかかる時間は、選択したインポート区分と元となるファイルのサイズ、ご利用のネットワーク環境などに依存します。言語資産一覧でステータスが「インポート完了」になると、言語資産名の変更や、言語資産エディターでの原文/訳文の編集、結合や削除が可能になります。