これからのWebサイト多言語化 ― Transifexで実現する効率的ローカライズ
グローバル展開を目指す企業にとって、自社Webサイトの多言語化は重要な取り組みの一つです。一方で、更新管理や翻訳フローの難しさから、思うように運用できていないケースも少なくありません。
本記事では、CMS未導入でも効率的に多言語化を進める方法として、ウェブサイトを直接編集・翻訳をしたり、開発ソースデータを直接読み込んで、アプリケーションを翻訳できる翻訳支援ツール「Transifex」を活用したWebサイトのローカライズについてご紹介します。
目次
多言語Webサイト運用における現実的な課題
グローバル展開を目指す企業では、自社Webサイトの多言語化は避けて通れません。
英語や中国語などの主要言語だけでなく、アジア・欧州の地域言語にも対応する必要があり、顧客接点としてのWebサイトの役割は引き続き重要であると言えるでしょう。
しかし、多言語運用には次のような課題がつきまといます。
- 各国語の更新タイミングがずれてしまう
- 言語によってコンテンツの量にばらつきが出る
- 翻訳依頼や確認作業が煩雑で時間がかかる
- 過去の翻訳資産(訳語や用語集)が十分に活用できない
これらの問題は、サイトの整合性やブランドイメージの維持、さらにはSEOにも影響を与えかねません。
CMS導入は理想だが…

理想的にはCMS(コンテンツ管理システム)を導入し、多言語ページの更新や翻訳ワークフローを自動化することが効率的です。CMSを活用すれば、更新されたページから翻訳対象を自動抽出したり、言語ごとのページを一元管理することが可能です。
しかし、CMSの導入には以下のようなハードルがあります。
- 導入コストや社内運用体制の整備が必要
- 既存サイトの構成やデザインの変更が伴う
- 多言語化の運用ルールを社内で統一する必要がある
そのため、すぐにCMSを導入するのは難しい企業も少なくありません。
Transifexで効率的にウェブサイトを多言語化
そこでおすすめしたいのが、クラウド型ローカリゼーション管理プラットフォーム「Transifex」です。
Transifexはもともと、海外のソフトウェア企業がUIやWebサイト、マニュアルなどを多言語展開するために開発されたツールで、既存のサイト構成やCMSを変えることなく多言語化の課題を効率的に解決できます。
主な特長は以下の通りです。
- 変更箇所の自動抽出:更新部分だけを翻訳対象として抽出し、効率化
- JavaScriptスニペットをウェブサイトのhtmlにコピペするだけでソースファイルを準備することなく、直接編集が可能
- クラウド上で翻訳ワークフロー完結:翻訳依頼・レビュー・承認・公開までオンラインで管理
- 翻訳資産の活用:過去の訳語や用語集を自動参照し、表現の統一を維持
- チーム連携:翻訳者・レビュアー・担当者がリアルタイムで進捗を共有
- システム連携:主要なWeb CMSとAPI連携可能(コネクター連携)
このように、Transifexを活用することで、Webサイトの多言語運用の基盤を容易に整えることができます。
自社で翻訳手配が難しい場合
多言語Webサイトの翻訳は、単なる言語変換ではなく「ローカライズ」の視点が欠かせません。
ローカライズとは、現地の文化や慣習、法律、市場背景に合わせて情報を最適化することを意味します。有用なツールを導入しても、高品質な翻訳を担える翻訳者を手配できなければ、十分な成果は得られません。
川村インターナショナルでは、英語を含む全言語においてISO17100認証を取得しています。
ISO17100は翻訳フローの国際規格で、翻訳・レビュー・最終検品の三段階チェックを、各分野の専門翻訳者・レビュアーが行うことを義務付けています。
Transifexと組み合わせることで、翻訳ステータスの可視化や翻訳メモリの活用、レビュー履歴の記録が可能となり、CMS未導入でも高品質な翻訳プロセスを実現できます。
まとめ:CMS導入前でも始められる多言語化
多言語Webサイトの成功を左右するのは、翻訳の量ではなく管理体制と品質保証です。
川村インターナショナルは、Transifex導入支援から翻訳ワークフロー構築、ISO17100準拠のフローの管理まで、CMSなしでも多言語運用を効率的にスタートできる体制をご提供しています。
Webサイト、製品マニュアル、マーケティング資料など、コンテンツの種類に応じた最適な多言語化をお手伝いします。多言語サイト運用の改善や効率化に課題を感じている企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
川村インターナショナルのサービス
XMATでは翻訳文字数を気にせず、高品質かつ安全な機械翻訳を提供することができます。テキスト・ドキュメント翻訳に加え、翻訳エディター機能や生成AI(LLM)による修正機能もご利用いただけます。
川村インターナショナルでは機械翻訳サービスの提供だけではなく、より円滑な翻訳業務ができるよう、様々なご提案をさせて頂いています。翻訳の課題をお持ちの法人・個人のお客様はお気軽にお問い合わせください。
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