流行りのDeepLも使い放題!機械翻訳の新星XMAT®とは!?
昨今の社会情勢を受け、機械翻訳への関心が高くなった、もしくは翻訳コストを抑える為に機械翻訳の導入を検討しているという方も多いのではないでしょうか?
そこで、本記事では機械翻訳に焦点を当て、2021年にリリースとなった川村インターナショナルが提供する機械翻訳プラットフォーム「XMAT」をご紹介します。
目次[非表示]
- 1.名称・コンセプト・製品機能
- 2.Quick MTとは?
- 3.Quick PEとは?
- 4.7種類の機械翻訳エンジンとは?
- 4.1.みんなの自動翻訳
- 4.2.Google Translate
- 4.3.DeepL
- 4.4.Amazon Translation
- 4.5.Microsoft Translator
- 4.6.Globalese
- 4.7.SAP Translation Hub
- 5.最後に
名称・コンセプト・製品機能
まずは名称からご紹介すると、「XMAT」は「トランス・マット」と読み、「Trans Machine Assisted Translation」の略となります。
XMAT ロゴ
「翻訳を必要とするすべての人に変革をもたらす」というコンセプトの下、「機械は人の翻訳を支援する存在である」ということを示すために「Machine Assisted Translation」と表現し、また「Trans」には「翻訳業界にDX(デジタル・トランスフォーメーション)をもたらす」という当社のビジョンを込め、XMATと名付けられました。
XMATは「川村インターナショナルが提供する機械翻訳ソリューションとサービスを詰め込んだプラットフォーム」であり、現状の機能としては機械翻訳の機能を有する「Quick MT」、エディットの機能を有する「Quick PE」、言語資産作成・およびエンジンカスタマイズ機能「LAC」*の3つで成り立っています。本ブログでは「Quick MT」「Quick PE」の2つの機能について簡単に説明をしていきます。
※ LACは有償オプション機能です。詳しくはこちらをご覧ください。
Quick MTとは?
まずはQuick MTに関してご説明します。Quick MTはファイル翻訳に特化した機能をもち、「100以上の言語の組み合わせが利用可能」、「最大7種類の機械翻訳エンジンを文字数の制限なく利用できる」、「最大100MBまでのファイルを複数アップロード可能」といった特徴があります。
そのため、「日英/英日以外の言語で機械翻訳を利用したい」という方はもちろん、「文字数制限を気にせずに機械翻訳を利用したい」、「ファイル単位でまとめて機械翻訳を実行したい」といった方にもお勧めの機能です。
QuickMT操作画面
Quick PEとは?
次にQuick PEに関してご説明します。Quick PEはポストエディット業務に特化した機能を有しており、Quick MT同様に「7種類以上の機械翻訳エンジンを利用できる」ほか、「用語集の適用や、誤訳・訳抜け箇所の類推、NGワード、スタイルなどの自動検証ができる」、「2つの機械翻訳エンジンの結果を表示可能」、「自由に原文を編集することができるため、機械翻訳の精度を向上させられる」といった特徴があります。
そのため、「機械翻訳の訳文の精度を高めたい」、「自動検証機能を活用してポストエディットの作業効率をあげたい」といった方にお勧めの機能です。
QuickPE 操作画面
なお、ポストエディット業務に特化とは言ったものの、2つの機械翻訳エンジンの結果を表示できるため、「みんなの自動翻訳」の結果を見つつ、訳文に違和感のある個所は「DeepL」の和訳をもってくるといったような使い方もできます。そのため、内容把握が目的の方にもお勧めの機能と言えますね。
7種類の機械翻訳エンジンとは?
Quick MTとQuick PEにて7種類以上の機械翻訳エンジンが利用できると記載しましたが、具体的には下記の7つの機械翻訳エンジンを搭載しています。(2023年7月時点)
みんなの自動翻訳
NICTが開発した国内運用の国産エンジンであり、トランスフォーマーというモデルの採用により、精度が向上したことで高い注目を集める機械翻訳エンジン。「汎用」「特許」「金融サービス」「金融 (IR/適時開示)」「法令契約」「サイエンス」と用途によってエンジンの種類を使い分けることが可能。
Google Translate
言わずと知れた知名度抜群の機械翻訳エンジン。高い精度を誇り、汎用的な用途であれば使いやすい。
DeepL
精度の向上がめざましく、最近知名度を上げてきている機械翻訳エンジン。評価者によってはGoogle Translate越えの精度を誇るとも言われる。こちらも汎用的な用途であれば使いやすい。
Amazon Translation
DeepL同様に精度の向上により、知名度を上げてきている機械翻訳エンジン。こちらも汎用的な用途であれば使いやすい。
Microsoft Translator
Google Translateと並び、知名度抜群の機械翻訳エンジンだが、精度に関する評価は十人十色で、意見が分かれる傾向にある。
Globalese
ハンガリーに拠点をおくMorphoLogic Localisationが開発・提供を行っており、カスタマイズに適した機械翻訳エンジン。
SAP Translation Hub
SAP社が作成した機械翻訳エンジンで、SAP社のERPシステムを利用している企業のみが使用できるエンジン。SAP関連の翻訳の際に活用したいエンジンと言える。
これらのエンジンは、評価者や利用者の好みによって評価が変わるため、一概にどれが良いと言い切るのは難しいです。いくつかのエンジンを比較した上で、自身にとって使いやすい機械翻訳エンジンを選択するのが良いでしょう。
ただし、精度以外の要素として、例えば「国内のサーバに限定して機械翻訳エンジンを活用したい」、「特許や金融等の利用分野と言語方向が決まっている」とった場合には、みんなの自動翻訳をお勧めします。理由は上記の通りですが、国内運用かつ分野特化型のエンジンが搭載しているからです。
あとはニッチな需要かもしれませんが、国内では数少ないDeepLを文字数無制限・ファイル数無制限*に利用できるプラットフォームのため、DeepLをご利用いただきたい方にはこの点は大きなメリットと言えると思います。
※1回で処理できるファイル数の上限は30、1ファイルあたりのサイズ上限は100MBです。
※文字数の上限は1ファイルあたり500,000文字です。
最後に
XMATは、今後様々な便利機能を実装していく予定です。どのような機能を実装する予定かという点に関しては、定期的に開催しているウェビナーで紹介しています。また、川村インターナショナルまで直接お問い合わせいただければ回答いたします。
なお、XMATは川村インターナショナルの完全オリジナル商品となりますので、開発体制も柔軟です。今後、皆様にとっての便利機能を開発していくためにも、「こんな機能が欲しい!」、「こんな機能を搭載できますか?」といったご意見等あれば、ドシドシお聞かせいただければ幸いです。
いかがでしたでしょうか?ブログでは詳細な説明は難しい為、簡単な説明となってしまいましたが、以上でXMATの説明を終えたいと思います。
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